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【一部ネタバレ】映画マスカレードホテルレビュー〜見どころの紹介〜

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映画マスカレードホテルは、謎解きを主題とした人間関係の行方や、仕事と向き合う人々の情熱、そしてふと笑ってしまうようなコントのようなお芝居などが織り交ぜられた、非常に多様な楽しみ方のできる魅力的な作品でした。

とあるホテルが舞台となっている本作ですが、このホテルのエントランスホール一帯が、セットとして今回の映画のために作成されたそうです。
大変豪華な作りで、まるで本当に存在するホテルかのような華やかさと重厚感がありました。

ストーリーの流れとしては、犯人と思しき怪しい人物が順を追って登場するというものでした。
主要なキャラクターが一気に出てきて、それぞれの関係を覚えなくてはいけないという慌ただしさもなく、のんびりとした気持ちで登場人物の行方を見守っていることができました。

一部ネタバレなので、ご注意して下さいね!

Contents

映画マスカレードホテルの見どころは?

見どころは、何といっても木村拓哉さんと長澤まさみさんの掛け合いです。

シリアスなシーンでの二人の真剣な演技はもちろん、思わず笑ってしまうようなコントじみた会話もあり、殺人事件の捜査というストーリーでも重たい気持ちにならずに、作品の展開を楽しむことができました。

小日向さんがアドリブで演技をするシーンなどもあったそうで、実際にその前情報があった上で作品を最後まで見てみると、アドリブにより生まれた素の演技を発見することができ、そうした細かい部分を発見する楽しみがたくさん詰まっている作品でした。

メインキャストのお二人は、年齢を重ねるごとにとても美しく、画としても非常に目の保養になりました(笑)

お二人以外にも豪華なキャスト陣が脇を固めており、中には大物芸人が登場しているシーンもあったそうですが、私は探し出すことができませんでした(涙)

また、ご結婚される前の前田敦子さんと勝地涼さんのシーンもあり、映画とは全く関係ないキャスト陣の関係性も楽しめました。

若干分かりづらい部分も

全体的に非常にスムーズなストーリーが展開されていた作品でしたが、若干メインとして扱っている事件の背景が分かりづらく、またその事件の内容が重いだけに、いまいち舞台となっているホテルとの雰囲気の温度差を埋められなかったような気がします。

ホテルマンとしての仕事に対する姿勢や想いを描きたいのと同時に、扱っているのは殺人事件ですから、やや現実味にかける設定が目立ちました。

途中、何とかわかりやすく本題の事件を説明しようとしていましたが、ホテルでの捜査とあまり結びつく点がなく、事件の真相がわかった後も、ホテルが舞台である必要性をやや疑問視してしまうところがありました。

ホテルマンとして潜入捜査をする木村拓哉さんですが、本職の刑事としての姿より、ホテルマンはどうあるべきか、という部分に焦点が置かれすぎているシーンもあり、最終的にホテルマンに転職してしまうのではないかという一抹の不安を覚えながら鑑賞していました(笑)

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自分の仕事の在り方も変わった

それほどまでにホテルで働く方々の努力や情熱を伝えているということもあり、今後自分がプライベートでホテルを利用する際には、もっと客としても気を配って宿泊しよう、という今までにない感慨も生まれてきました。

長澤まさみさんがお客様に接する際の物腰や言葉遣いは品の良さがにじみ出ており、真剣に仕事をするという、現代人の忙しさの中にある仕事への熱い姿勢が見えた気がして、心打たれました。

自分の仕事の在り方も、同時に考えてしまうような描かれ方でした。

ホテル業界で働く人々に影響を与え、宿泊産業も潤うという別の商業活性化につながるかもしれないと密かに感じました。

小説を読むのもアリ

登場人物同士の関係性ですが、おそらく小説を読んでいればその背景が描かれているのでしょう。

映画は時間も限られていますので、過去の経歴や現在の仕事に至るまでの流れなどが、察してねという雰囲気でしか描かれておらず、読み取りづらかったです。

そういった意味では、改めて原作や、続編も小説では描かれているようなので、ぜひそちらを手に取ってみるものアリだと感じました。

全体としては

また、冒頭でお伝えしたように、ホテルのエントランスからホールまでの一帯がセットということでしたが、全く作り物の雰囲気は感じられませんでした。

映像がとてもきれいで、広い空間の細部まで小道具も役者さんも丁寧に作りこまれていたような気がします。

ただ、多くの人や空間、周囲を写そうとして、カメラが木村拓哉さんを中心にぐるっと周囲を回るといった撮影場面や、右から左まで素早く撮っていくような映像が多々ありました。そのシーンでは、どのように撮影しているのかと感心すると同時に、若干目が回るような心地もありました・・・。

全体として、最初から最後まで楽しめましたが、感傷的なシーンで無言の状態のまま尺を取りすぎていると感じた場面や、伏線を回収せずに終わっている部分もあり(まあ観ていればわかるのですが、冒頭で強調していた伏線だったので、最終的な扱いにはやや不服でした)、あと1時間ほど長い映画であればより深みと笑いが上手に共存できた作品になったかと思います。

原作が丁寧に作りこまれている感があったので、事件の経緯などは特にこじつけた感じや違和感はなく終了していました。

登場人物たちの迫力ある丁寧な演技に注目して、ぜひ作品を楽しんでいただければと思います\(^o^)/